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<<   作成日時 : 2008/06/04 23:54   >>

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第五話 えらい事だにゃん(15)

「はぁ…………」
 ここじゃなかったのかな?
 諦めたような安堵のような不思議な嘆息をする紅糸は、徐々にその薄暗さに目が慣れはじめてきたのか、ぼんやりと見えはじめた部屋の中にはベッドが置かれ、そこに誰かが横になっている事に気が付く。
 なんだ……本当に具合が悪くって寝ていたのね?
 再びホッと息をつく紅糸が、静かに扉を閉めようとした瞬間、そのベッドで横たわっている人物が不自然な動きを見せ、再び視線を凝らしてそこを見つめる。
 ヘ? なに今の動き方……からだの真ん中あたりで折れ曲がったような……ってぇっ!
 目が慣れた紅糸の視線の先には、横になり苦しそうな顔をしている大樹の顔と、その隣で幸せそうな顔をして眠っている海亜の姿が映り、しかも、その乱れた毛布の裾から見え隠れしてる海亜の肩や背中は、薄暗い中でもわかるような真っ白い素肌だ。
 ちょ、ちょっとあんたたち、一体何をしているのぉ!
「ちょっ! ちょっと大樹ぃ!」
 突然ガバッと開かれた扉から外の光が入り、その薄暗い部屋の様子がよく見えると、そのベッドの上の様子がよく伺え、その光景に思わず紅糸の頬は赤く変色してしまう。
 まさかとは思ったけれど、大樹ぃ、こんな年端もいかない娘を毒牙にかけたというの?
 夜叉のような形相の紅糸の唸り声に、海亜は眠たそうに目を擦りながら身体を起こす。
「んにゃ? あぁ、おねえちゃん……」
 まるでネコが顔を洗うように手の甲で顔をこする海亜は、さっき紅糸が何も着ていないと想像していたのと少し違っており、一枚だけ身にまとっている。
 なっ……なんという格好をしているのよ海亜ちゃん……エプロンだけ?
唯一海亜が身にまとっているエプロンは寝ていたせいなのか、所々がはだけており、年齢(設定上)よりもかなり色っぽく見える。
「ん? なんだ……紅糸かぁ……」
 頭を掻きながら、気だるそうに起き上がる大樹は、その状況がわかっていないのだろう、ボケッとした視線を向けるが、その視線の先にある紅糸の顔にその眠気を一気に覚醒させ、慄(おのの)いたような顔をしている。
「だぁ〜いぃ〜きぃ〜……あんた、何かこの世に未練は無いか? 心優しいあたしはそれを聞き入れてからこの世から抹殺してあげよぉぞ……」
 腹の底から絞り出されるような紅糸の声に、大樹は慌てふためくようにベッドの上に正座をし、辺りを見回し、隣にチョコンと座っている海亜の存在に気が付く。

続く……。

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