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<<   作成日時 : 2008/06/10 20:33   >>

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第五話 えらい事だにゃん(17)

「だから誤解だって言ったべ?」
 いつも家の中で着ているスエットの上から、モコモコとした『どてら』を着込んでいる大樹の頬には、見事なまでの手形がくっきりと浮かんでいる。
 薬のおかげでいくらか熱は下がったみたいなんですが、頬っぺただけは異常に熱いんですけれど……これはなぜなんでしょうね!
「あはは……ゴメン!」
 目を眇めて恨みがましい顔をしている大樹の前には、チョコンと正座をし申し訳なさそうな笑みを浮かべながら頭を下げている紅糸と、いまだにその光景が忘れられないのか顔を赤らめている暁菜。きちんといつもと同じ服を着た海亜はというと、まるで他人事のような顔をしてテレビのアニメを楽しそうに見ている。
 まったく、人の言い分を聞かないでいきなり平手打ちというのはどうかと思うが? しかも暁菜にまでその現場を目撃されるとは……。トホホ、イメージダウン間違いないぜぇ。
 とりあえずは二人の誤解は解けたようだが、いまだに恥ずかしそうにうつむいている暁菜に対して、なんと言葉をかけていいのかわからないでいる大樹は、困ったようにわき目で彼女の姿を見つつ、深くため息を吐きだす。
「わかった! お詫びにあたしが今日の夕飯を作ってあげるから機嫌を直してよ」
さっきまでのボンヤリとした意識が戻ってきている大樹は、突然の紅糸の申し出に対して素直に驚いた顔をして少し顔を赤らめている紅糸を見据えてしまう。
「作るって……紅糸がかぁ?」
 あまりにも想定外の台詞に思わず素っ頓狂な声を上げる大樹の顔に、紅糸は目を眇めながら口を尖らせながら睨みつけてくる。
 この娘から『料理』という単語が出てくるなんて予想だにしていなかったぜぇ。
「そぉ、このあたしが作るという提案をさせて頂いておりますが何かご不明な点でもあるかしら? あるのであればこの場で言っておいてくれると、あたしもあなたに対する今後の対応(付き合い方)が考え易いんですけれど? ハッキリと仰って頂けますでしょうか?」
 再び指をポキリと鳴らす紅糸だが、その態度とは裏腹に膨らんだ頬は少し紅潮しているようにも見えるが、今の大樹にはそんな事に気がつくはずがない。
 なぜだろう、今後の高校生活を無難に過ごすためには、いまが最重要なターニングポイントになっているような気がして仕方が無いんですが……。
 本能的に危険を察知した大樹は、背筋をピンと伸ばしてから頭を下げる。
「いえっ! 紅糸さんの作るものであれば、猫飯(ネコマンマ)だろうがなんだろうが鼻をつまんででも食べます、イヤ食べさせていただきますっ!」

続く……。

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