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<<   作成日時 : 2008/08/26 10:36  

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第六話 気持だにゃん(8)

「別に……」
 恨みがましい目で大樹が紅糸の事を睨みつけると、さすがに紅糸もその勢いに少し身を引き、動揺したような顔をしている。
「な、何だよぅ……あたし大樹にそんな眼で見られるような事をしていないよ?」
 気まずそうに視線を逸らしながら言う紅糸の顔を一睨みすると、大樹は諦めたように再び深いため息を付き机に突っ伏す。
 確かにそうかもしれないけれどよぉ……卓也にやって俺にはくれないって一体なんだよそれ。俺は紅糸の中では卓也以下という事なのか? 確かにアイツみたいに面倒見がいいわけじゃないし、顔だって良くないよ。だったらさぁ、俺のいない所であげるとかすればいいのに……って、自分で考えていたらさらにヘコんできた。
 落ち込んでいる自分に対して拍車をかけるような事を考え始めてしまった大樹は、その双肩を誰かに押さえつけられているように落ち込ませる。
 なんだって俺がこんなに落ち込まなければいけないんだ? 確かに暁菜からはまだだけれど、他の女の子からはチョコレートだって(一応)貰っているし、ここまでヘコむ必要は無いような気がするんだけれど……。
 机に突っ伏しながらも思案顔を浮かべていると、教室の扉が勢い良く開かれ、そこからやたらとニコニコ顔の伸樹が入ってくると、さらに大樹の気持ちは落ち込んでゆく。
「ほら、ホームルームはじめるぞぉ〜」
 ――あの面(ツラ)は珠美から貰ったんだな? いいよなぁ、いくら義理とはいえ、水橋からすれば大本命だからなぁ……自分の本命からチョコレートを貰えるのならさぞかし嬉しいだろうぜ? 水橋にしても卓也にしても、それに比べると俺は……。
 チラリと斜め後ろの席で他の男子と楽しそうに話をしている暁菜に視線を向けると、さらに大樹の顔はドンヨリとした顔になる。そんな大樹の横顔を、隣の席に座る紅糸は少し頬を少し赤くしながら見つめているが、それにも気が付かないほどにヘコんでいる大樹はガックリと視線を机に落としている。
 はぁ……期待をしていただけにこのギャップは大きいぜ……。
 教室の中には女子から冷やかされながらも何とか場を取り繕うとする伸樹の声が響いているが、大樹からするとあくまでも雑音の一つにしか聞こえていない。
「大樹……」
 コソッと声を潜めながら大樹の背中を突っつきながら声をかけてくる紅糸に、ドンヨリとした目のままで視線を向けると、その先には可愛らしくラッピングされ、丁寧にリボンまでかけられている物がその視界に入り込んでくる。

続く……。

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